湖を訪れました   -   기행문 [紀行文]




ソウルより2時間余りの処、京畿道抱川市永北面山井里に構えている山井湖水。
若い頃、そこへ行ってみたいと言うと、山にぽつんと湖一つあるだけの
索漠とした処だと夫は相手にしなかったし、友人たちも、近いところは
年取ってからいくらでも見に行ける、若い頃はぜったい海外旅行だと息巻いたものだ。
そして数十年があっという間に過ぎ去り体の衰えが目につくほどになると、
もう後へ廻すわけにはいかないと切実な気分になり、親友に何処かへ行こう、行こうと
顔を合わせる度にねだったあげく、ようやく腰を挙げた二人と、念願の山井湖水
一泊旅行へ踏み切ったのである。
実際この二人とはどこへ旅しても気ままに振る舞えるからいつも心身を癒して帰れる。
しかし今度ばかりは、夏の猛暑に打ちのめされたばかりか、秋夕連休の疲れまで重ね
グロッキーになっていたので、遠出は無理だと意見が一致し、ソウルからさほど
遠くなく、友人の車で行けるところを選んだのがこの湖だった。


[湖水面積約0.024㎢. 永北農地改良組合の灌漑用貯水池として1925年に築造された人工湖.  
北側に鳴聲山(923m)、南は觀音山(733m)、 西側に望武峰(294m)等で囲われている.
鳴聲山の麓へ登龍瀑布が流れ落ちる. 春から秋までボート、水上スキーが楽しめる上,
冬には氷の橇場に変わる。1995年この一帯で溫泉が開發された] 百科事典より。

湖水へ昇る入り口にはごちゃごちゃと土産店や食堂などが連なっていたが、
それを抜けると緩やかな勾配になる。
繁った樹木のトンネル道を息を弾ませながら昇りきると目前がぱっと開き、
こじんまりした湖が一目に入る。静かに横たえていた。鳥のさえずりも聞こえない。
さざ波が油のような水面を這い回る。胸がすっとするほどきれいな湖は、橋を進む度に
違った景色をみせてくれる。
来て良かった! 索漠としたところだと? 夫の嘘つき!

湖のほとりにあるたった一つのベンチに親子らしい二人が弁当をひらいていた。
その辺の部隊に服務している息子と面会しているように見えた。
ためらいがちにシャッターを押して貰えまいかと声をかけると、若い軍人が
すっくと立ち上がり、三名の記念写真を撮ってくれた。
昔と違い今は軍隊生活もさほど厳しくないと聞いたが、軍人の顔が生き生きと
していて私をほっとさせる。

 

 

 

 





早朝6時に開く地下の温泉場へ風呂好きの二人だけが一番乗り。
驚くほど大きいスペースで、ガラス越しはプールになっていた。背をながし合い、
サウナをのぞき、湯船ではしゃぐ二人は女学校時代に戻っていた。。。。