六月のドドイツ

あ・さ・も・や  6/1

朝だ夜明けた　　さっさと起きろ　　もはや七時か　やれやれだ

雨が上がって　　爽やか日和　　森へ誘った　　やみくもに　　　　　　　　

頭切れるな　　さすがだ唸る　　模範生には　　やり合えぬ　　　　　　

あれは彼女の　　些細な技だ　　模索するふり　　やはりプロ　　　

つ・ゆ・ぞ・ら  6/6

月が出た出た　　夕やみ仰ぎ　　存分楽しむ　　ララ歌い

次のデートに　　行きたいけれど　　雑木林は　　楽じゃない　　　　　　　　　

続くベル音　　ゆっくり起きて　　憎悪押えて　　ライト付け

強い相手に　　　悠々挑み　　　造作なく勝つ　　　楽々と

台風（た・い・ふ・う） 6/11

旅の思い出　　色々あるわ　　富士を仰いで　　唸ったり　　　　

竹の器に　　莓を盛って　　二人向き合う　　旨そうだ　　

溜まる鬱憤　　　一気に晴らし　　ふらり出て行く　 家の人

互い忘れぬ　　田舎の日々を　　ふっと浮かんだ　　梅酒も　　

な・つ・の・ひ　(夏の陽) 6/16

長い夏日に　　疲れた母が　　伸びてしまうと　　日が暮れる

慣れぬ仕事で　　辛さが酷い　　喉も乾いて　　ひりひりし

涙押えて　　連れ合い偲び　　　登る墓道　　　冷え冷えし

並木鬱蒼　　　月夜の小道　 　野草上向き　　　光浴び

と・う・い・す（籐椅子）６/2１　

共に手を取り　　唄った校歌　　良い日忘れぬ　　過ぎし日々　　　　　　　

所構わず　　浮き浮きしつつ　　息をはずませ　　すがり付く

遠く離れた　　海辺を偲び　　行ってみようと　　すぐねだる

時の流れに　　うんざりしつつ　　何時も眉寄せ　　すさむ彼　　　　　　　　　　　

さ・お・と・め　(早乙女)　　6/26

さすが初夏だわ　　お庭の木々が　　特に青々　　目を引いて

さてと迷った　　お金も足りぬ　　遠出無理かな　　メモ見つつ

先を越されて　　おろおろしつつ　　歳の所為かな　　面食らう　

誘うまま来た　　お祭り現場　　　遠く炎が　　めらめらし