잡문 [雜文]/日本語
私の日記 その百二十九
yoohyun
2020. 5. 11. 14:04
年老いたらあの世へ行くのが良いがと口癖のように嘆いていた母の声が聞こえそうだ。
歳と共に健忘症が酷くなり、昨日の事はおろかちょっと前の事も浮かばないのには
驚くところか、惨めな気分になる今日この頃だ。有り余る時間を本読みで潰すのだが、
昨日読んだ内容が浮かばないので先へ進むことが出来ない。仕方なく前の部分を
つまみ読みして、ああそうだったと独り苦笑いしながら前へ進む。
で、この頃は主に短篇を読んでいるが、もともと短篇を好まないからだろうが、
有名作家の本も面白くないので、一編読んでは投げ出してしまうのだ。これでは趣味は
本読みです、と以前のように堂々と言えないわけだ。本棚にいっぱいの日本小説を、
眺めるだけで幸せだったのも昔話になり、この頃はどれが気に入った内容だったのか
浮かばないので, やむなく自分のホームページを開けてチェックして見る有り様だ。
ああ情けない!
十代だったと思うが、二人の兄が読書狂で本棚に世界文学全集を入れて置いたのを
私が一冊引き抜こうとするや、二人声を合わせて"君なんかに読める本はないよ"と
言いながら私を押し出したっけ。あの世で私を見下ろし、血は争えないなあ、と
つぶやくだろう。そしてもう長編小説は読めないのを知ったら、歳は争えないなあと
溜息をつくに違いない。でも時間潰しには本読みしか無いのをどうしよう。