十一月の都都逸
「ふ・え・い・す」(フエィスブックのフエィス) 11/1
冬の気配が 襟元撫でる いつも駆け足 すばしこく
ふいに兄ちゃん 笑顔で云うは 行くぞ来月 スペインへ
ふっと浮んだ 越後のホテル いやに広くて 凄い風呂
ふらり寄っては えび寿司渡し いくら留めても すぐ帰る
「さ・け・か・す(酒粕)」 11/6
寒い晩秋 景色が霞む 風邪を引いたか すする鼻
昨夜視聴の 警察ドラマ かなりどぎつく 凄かった
さすが見事だ 健気な若さ 垣根飛びのる すんなりと
錆びた頭を けしかけながら 書いた文章 隙だらけ
「じ・ょ・せ・い (女性)」 11/11
時代小説 讀むうち悟る 世事のことなど 色々と
実に良かった 予約の部屋は 狭いながらも 良い眺め
自慢話を ようやく終えて 世界広いぞ 威張る兄
直に済ませろ 横やり入れて 急かす回りに いらいらし
「し・ょ・と・う(初冬)」 11/16
白髪頭が よっぽど目立つ 特に気になる 後ろ髪
暫し佇む 夜中の小道 通り間違え うろうろし
静か過ぎるな 夜道は怖い 特に雪日は うんざりだ
始終酔痴れ 淀んだ目をし 所構わず 歌ってる
「む・ぎ・ま・きー(麦蒔き)」 11/21
向こう夜空に 銀河の流れ まるで絵のよう 綺麗だな
むっとしている ぎっくり腰で ままに動けず 気が沈む
無論今度も 銀座へ寄って ママのお土産 きっと買う
無理に買わせた 銀色マフラー 巻いてみたけど 気に入らず
「し・も・つ・きー(霜月)」 11/26
師走近付き 猛烈寒波 続く低温 気が滅入る
しめた今度は 揉めずに勝った ついに優勝 金メダル
躾良い娘で 勿体振らぬ つまり望むは 器量良し
しみが増えたよ 勿論顔に 次は皺かな 気がかりだ