九月の都々逸

 

「あ・き・の・ひ」（秋の日）9/1

秋が始まる　　今日から九月　　野道散歩も　　久しぶり　　

呆れはてたよ　　君らの態度　　のんき気侭か　　ひねくれか

あれやこれやと　　気が急くばかり　　残り整理は　　暇なとき　

 

「か・み・な・り」（雷）9/6

感であちこち　　見所探し　　仲間集めて　　リードした

帰り道だよ　　みんなで唄おう　　なんで今更?　　理由無し

カッコ悪いね　　短いパンツ　　なにがなんでも　　流行か

 

「ひ・ぐ・ら・し」　（蜩） 9/11

昼寝三昧　　ぐうぐう鼾　　　楽に寝そべり　　しゃあないわ

一人ぼっちの　　ぐうたら日日　　埒もないほど　　しけている

人が変った　　愚痴までこぼし　らっぱ飲みする　　しんどいか

 

「お・も・か・げ」　（面影）９/１6

遅れ取るまい　　もりもり勉強　　　勝ち気溢れる　　月曜日

沖が荒れてる　　靄までかかり　　帰り船無し　　げんなりだ　　

おれもとうとう　　耄碌したか　　　彼の言い草 　　解せなくて

 

「は・か・い・し」 (墓石)　9/21

橋のたもとの　　可愛いカフェ　　粋なマダムも　　淑やかで　

羽目をはずした　　海外旅行　　今も偲ぶわ　　しみじみと

箱根一泊　　勝手に決めて　　いやと言っても　　知らんぷり　

 

「お・し・よ・う」(和尚) 9/26

丘に昇って　　静かに仰ぐ　　宵の三日月　　うっとりと　

重い腰上げ　　しばらく歩く　　夜道暗くて　　うろうろし

起きた途端に　新聞広げ　　横でがさがさ　　うんざりだ